とくやま整骨院

2012年12月26日 水曜日

メリークリスマス


詩人:金子みすゞさんの記念館館長をされている、

矢崎節夫さんのお話です♪


〜〜〜


実はこだまというのは

私たちがこの世の中に生を受ける前からきちっとやっていた、

人間の最も尊い行為の1つです。


私たちは誰もがお母さんのお腹の中で、

32日目には古代のお魚の顔をしていました。

34日目には両生類、

36日目には爬虫類、

38日目に哺乳類になって、

40日目くらいに段々人間の姿になっていきました。


つまり、えら呼吸から肺呼吸という、海から陸への変化を

一挙にお母さんのお腹の中でするので、

お母さんはつわりという体験をします。


そうしてお腹が少しずつ大きくなってきた時に、

お医者さんが聴診器を当てると、

赤ちゃんの心音がトクトクと聞こえました。

その時のお母さんの心音がすぐにドクドクと聞こえました。



つまり、「いてくれるんだね」「いるよ」って、

私たちは誰もが十分に愛され合って、

こだまし合って、この世の中に生まれてきました。


本来、お母さんにとって子供は存在するだけでいいのです。

生まれただけで100点満点です。




そのことを思い出させてくれたのは、阪神・淡路大震災の時です。

ニュース番組で、ある避難所が映し出されていました。

そこに耳の聞こえないお父さんとお母さんがいらっしゃいました。


小学校5年生の女の子は耳が聞こえました。

ですから、水やお弁当の配給はその女の子が

お父さん、お母さんに代わって取りに行っていました。


その3人に座ってもらって、

ご両親にその子について語ってもらいました。



まずお母さんがテレビ画面いっぱいに映られて、

「この子がいなければ私たちは生きていけませんでした」。


次に、「この子は」って言った瞬間、声が震えたんです。


そこでカメラマンもハッと気がついて、

カメラを引いて、お父さんとお母さんとその子が映りました。



ご両親とも耳が聞こえないので、口を開けていても言葉にはなっていなかった。

何をしていたかというと、手話をしていたんですね。

その手話を女の子が通訳していたんです。


最初は、いつものように通訳ができたんだけれども、

次に「この子は」って言った瞬間に気づいちゃったんです。



いまお母さんが言ってくれている

「この子」

というのは自分のことだって。



それで胸がいっぱいになって、声が震えたんですね。



2言目にお母さんが言ったのは、

「この子は私たちの命の恩人です」

という言葉でした。



次に、お父さんが手話をしました。

その瞬間、女の子の目に涙がワーッと溢れて、

その涙をこぼさないように上を向きながら、

ひと言ひと言紡ぐようにその手話を訳しました。




お父さんはなんて言ってあげたか。



「この子は私たちの宝物です」



って言ったんです。


なんていい言葉をお父さんは言ってあげたのでしょうか。

間違いなくご両親にとって、その子は宝物です。

いえ、皆さんを含めた世界中の人はすべて、お父さんとお母さんの宝物です。




私は18年間ずっと小学校や中学校で、


「お父さんやお母さん、学校の先生、皆さんを1番愛すべき大人から宝物だって言われたことがありますか」

と聞いてきました。


5年前までは2割から3割いたんです。

ところが、5年前からほとんどの学校で1人も手を挙げなくなってしまいました。


そんなふうにしたのは誰でしょう。

ほかでもなく、私たち大人です。


自分がどんなに大切な存在かって気づくから人に優しくできるのに、

自分が大切な存在だと気づかないようにさせられておいて、どうして優しくなれるのですか。



だから、みすゞさんが言われたように言葉なのです。



言わなくても伝わるということはあり得ないのです。

「私は言っている」という人がいますが、

「お母さんもそうだよ」

「お父さんもそうだよ」

ってこだまが返ってきて

初めて届いたことになるのであって、

それがなければただ一方的に言っているだけです。



つまり私たちはこだまの中で生きているのです。


(月刊致知2013年1月号『致知読者の集い』より)


今日も、愛情たっぷりに、

あなたにとって大切な人に、

「宝だよ」って、

伝えましょう♪


せっかくの、クリスマス・イヴなんだから♪



-*-*-今日の輝く言霊-*-*-

一番大切な ことは、

一番大切なことを、

一番大切にすることだ

(スティーヴン・R・コヴィー)

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投稿者 笑顔道整骨院

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